2016/05/31

茨木の家 外観

茨木の家の敷地は、準防火地域とはいえ間口15m奥行11mの約50坪という余裕がある条件です。ただし、クライアントから「すべての窓を木製建具にしてほしい」「スキップフロアで中2階のリビングと大きなデッキテラス」という要望が最初からありました。
そこで延焼のおそれに掛かる部分の窓は、防火の認定を受けている木製気密サッシュアイランドプロファイルウインドウを採用し、リビングの窓のみ延焼のおそれに掛からない部分に配置して、建具屋さんによる木製製作建具を採用しました。



外壁には波形スレートを使用しました。OM研究所時代に設計担当した地球のたまご(OMソーラー本社社屋)や石田信男設計事務所時代に設計担当した何軒かの住宅で採用したことのある大好きな素材です。昔から工場や倉庫や駅舎などにはよく使われてきた素材ですが、吉村順三さん、池辺陽さん、広瀬鎌二さんなど戦後の名作小住宅を作ってきた建築家も好んで使っていた材料です。昔のものは石綿(アスベスト)を含んでいましたが、最近のものはノンアスベストのスレートとなっていて、安心して使うことができます。
このスレートに合わせて、外壁の出隅コーナーや玄関の庇は溶融亜鉛めっきドブ付けの鉄板を使用しました。


玄関扉は延焼のおそれ部分に掛かっているので、同じくアイランドプロファイルのNドアを採用しています。
アイランドプロファイルは、建具屋さんによる木製製作建具に比べてコストは少し高いですが、断熱気密性能が高いのがメリットです。


徳田英和
hidekazu.tokuda@gmail.com
徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161
toku's LIFE GOES ON

0 件のコメント:

コメントを投稿