先日の梶ヶ谷の家(2001)の記事で棟ダクトとハイサイドライトを組み合わせたデザインを紹介したが、それ以前にも同じようなことをやった家があるので紹介しよう。
小室の家は、まだ僕が大学を卒業して間もないころに設計を担当した家である。当時モダンリビング誌No.100(1995)に掲載されている。
設計:石田信男設計事務所 石田信男 + 徳田英和
施工:中野工務店
竣工:1994年
OMソーラーの集熱屋根は、太陽高度の低い冬に合わせて7寸勾配と少々きつくしている。そして北側隣家に配慮して、北側屋根を長く低く抑えている。この北側屋根を利用して、夏の夜に夜間放射冷却を利用するために、OM同様の軒先空気取込口、屋根面下の空気層と小さい棟ダクトと小さいファンを装備した。外気温より少し涼しい空気を寝室に吹き出して、夏の夜にクーラーの代わりにしている。
当時はまだ、夜間放射冷却の効果が期待できることが話題になったばかりの時期であったが、OMのガラスなし集熱面が大きいほど放射冷却が大きいことはわかっていて、この家の場合はガラスなし集熱面が少なかったので意図的にOMと区別して北面を使ってみたのである。
梶ヶ谷の家同様棟ダクトを三角形で特注でつくり、トップライトの光を反射させて下の階へ光を降り注いでいる。また左の写真の正面にある本棚の一列を立下りダクトとして利用している。
写真をクリックして拡大して見ていただくとわかるのだが、実は本棚の手前に階段がある。
本棚の棚板が延長して階段の段板になっていて、もう片方は鉄筋で吊っているので、透けて感じて部屋が広く見えるのである。
こんにちは
返信削除中野工務店です
その節はお世話になりました。
いろいろと検索しているうちに
こちらにたどり着きました。
また何かありましたら、是非お声掛けください。
よろしくお願いいたします。
中野工務店*いえづくりん
中野工務店*いえづくりんさま、コメントありがとうございます。
返信削除この家は私にとってとても思い出に残るおもしろい仕事でした。また機会があったら是非一緒に仕事したいですね。よろしくお願いいたします。
徳田さま
返信削除お返事ありがとうございました。
そのような物件に携わらせていただけて光栄です。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
中野工務店*いえづくりん