2011/04/21

大阪出張

昨日は大阪出張であった。
大阪は15年前に石田事務所時代に島本町の家を担当したときに結構行っているが、島本町は京都からのアクセスになるので、市街地には確認申請で行っただけであった。そのとき以来だから15年ぶりとなる。

今回も確認申請の作業のため、地下鉄や南海線いくつも乗り換えて役所周りである。
南海線の車内放送が「みなさま、まもなく...」と始まるのに違和感を覚える。
移動中の車窓から見える風景に心がときめく。

羽根建築工房の羽根さんが東天下茶屋で建て方をおこなっているので現場で打ち合わせしたいという。天王寺から阪堺線という路面電車に乗った。大阪にこれほどレトロなものが残っていることに少なからず驚いた。

内装の黄緑色のペンキが塗ってある部分は木製である。窓は私がいつも設計しているような作り物の木製建具である。しかもガラス戸は下に引き込んで開けるようになっている。ガラス戸の内側にはガラリ戸が引き込まれていて、まぶしいときは下から上に持ち上げて引き出すようになっている。他にも真鍮の金物、ベンチの手掛けのカーブが工業製品ではなく建築の職人の技が感じられて魅力的である。


東天下茶屋駅に到着。羽根さんが「てんがちゃや」と言っていたが、「てんかぢゃや」ではないのかなと思って調べたところ、やはり「てんがちゃや」が正解であった。



東天下茶屋の情緒のある細い路地に面した現場、広渡建築設計事務所の仕事とのこと。
丁度広渡さんご夫妻が来られて少しだけ挨拶させていただいた。


その後住吉大社近くでランチ。そこらじゅうにお好み焼き屋があるので適当に入ってみた。
ちょっとボリュームが物足りなかったが、大阪の下町の味を堪能。


食後の散歩。20年前の学生時代にも見に来たことがあり(もちろん外観のみ)、なんとなく場所は覚えていた。通りの突き当たりは住吉大社である。


午後も忙しく動いて仕事が一段落。帰り際に心斎橋を少しだけ散歩して帰ることにした。
戎橋に着くと何か印象が違う。あ、キリンプラザがない。H&Mに建て変わっていたのだ。
高松伸設計のキリンプラザは好きな建築というわけではなかったが、学生時代に新建築誌で見た印象に残る建築の一つであり、わずか20年で壊されてしまったというのはちょっと残念である。

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