2011/04/22

逗子の家

逗子の家の続き。
住まい手のSさんからのご要望で、玄関から直接洗面所・浴室にアクセスできるようにしている。
壁・天井は飯能の岡部木材のサワラ縁甲板15t撥水剤塗りとした。サワラは水に強く水廻りにはよく用いる。浴室は建具の枠材もサワラである。

トイレは洗面所とは別室にしたいという意見が一般的だと思うが、洗面所と一緒にすると広々と使えて気持ちいいし、全体の面積も節約できるので、この家では洗面所と一体としている。将来の老後のことを考えても広くて介護しやすいというメリットがある。(もちろんご要望により別室でも設計しています。)

洗面所天井には川口技研のホスクリーンという取り外しのできる物干金物を設置し、天気の悪い日は室内に物干ができるようにしている。



大工さんに長いタオル掛けを2段作ってもらい、たっぷりタオルが掛けられるようにしている。
浴室の腰壁と床は安価で滑りにくいポリコンモザイクタイル貼りとしている。



浴室から濡れ縁、そして庭につながっている。
庭はプランタゴの田瀬さんのデザインで昨年完成しているが、まだ完成してから行っていないので写真は竣工時の状態である。近々伺う予定なのでまたレポートしたい。
庭の視界から外れたところに外流しと雨水利用のタンクを設置した。雨水利用のタンクは常陸太田の家と同様の英国ハーコスター製のものを使った。


庭にもともとあった梅の木が美しい。


濡れ縁には布団干し用の手摺りを設けている。


子供室は約10帖ある。床は赤松縁甲板15tワトコオイルワックス塗り、壁は石膏ボード12.5tAEP(水性ペンキ)塗り、天井はラワンベニヤ5.5t目透貼りワトコオイル塗りである。2人の女の子のためのスペースとピアノコーナーであるが、部屋に扉や仕切りを設けていないので、しばらくは家具などで仕切りながら広々と使い、必要になったら将来いつでも間仕切りを取り付ければよいと考えている。


主寝室の仕上げは子供室と同じである。
手持ちの家具に合わせたクローゼットと階段下の空間を利用した収納を設けた。
この部屋にはソーラーれんの立下りダクトが露出している。ダクトは紙製なので太陽で集熱した暖気がダクト自体から少し放熱し、部屋を暖める。




階段はコンパクトに一坪に納めている。段板はJパネルという杉板を三層に貼りあわせた板を使用している。踊り場付近の天井が高くなりすぎるので、天井に段をつけて和らげている。2階のスタディコーナーと障子でつながっていて気配が伝わるよう配慮した。天井の段の障子寄りの1段はスタディ側で本棚に利用している。

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