ラベル 日比津の家2 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 日比津の家2 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018/06/01

大屋根

少し前の話ですが、「大屋根の家がいいです」というクライアントからのご要望が続けてありました。「大屋根」と聞いて、切妻屋根の片方が長い「ヘ」の字の屋根形状のことかな?というのはなんとなくわかりましたが、実は自分では「大屋根」という言葉を使ったことがなかったので、なんとなく話を合わせて「大屋根ですね!わかりました!」みたいな感じでやり取りしていことがありました。笑。

私自身は「大屋根」ということをあまり意識して設計してきたわけではないのですが、空気集熱式ソーラーを採用することが多く、南側の屋根でたくさん集熱できるようにしたいというのが一番の理由で、結果的に「大屋根」の家を数多く手掛けてきました。

「大屋根」とすることで軒の高さを低くでき、平屋に近いプロポーションになること、リビングの天井を勾配天井にして2階と気配をつなげること、などなど「大屋根」の魅力はたくさんありますね。

以下は、これまでに手掛けた「大屋根の家」の写真です。








徳田英和
hidekazu.tokuda@gmail.com
徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161

読んで楽しい家づくりの なるほどディテール。
(島田貴史・徳田英和共著 オーム社)発売中!!

2011/03/09

日比津の家2


1階に戻って、予備室。少したっぷりした濡れ縁とつながっている。
ご主人のこもり部屋として作ったが、用途はいろいろ使えるよう限定して作りこんでいない。
濡れ縁は物干スペースとして主に使われる。ご家族が花粉症なので、花粉の時期は室内に洗濯物が干せるように天井にアイプレートを付けて、Sカンで洗濯竿が架けられるようにしている。


水まわり。洗面所・便所の壁・天井は外部と同じく杉材の赤身を使用している。
洗面台はマーブライトカウンター、下部は引き出しを造り付けた。
窓の横に壁厚を利用して小棚を作った。写真に写っていないがガラスの棚板を入れて歯ブラシなど置けるようにしている。
背面の壁には大きなタオル掛けをデザインしてタモ材で 大工さんに作ってもらった。
浴室はご要望でユニットバスとしている。TOTOのサザナで壁はベージュ色、たっぷり浴槽を選んだ。価格も安くよくできている。

2011/03/08

日比津の家2


階段の上部に採光と風抜きのためにトップライトを設けた。VELUX製の電動開閉できるタイプで、遮光スクリーン付きである。


階段の天井はフラットに張ると高くなりすぎるので、段々をつけて少し下げてある。
手摺りは桧材を楕円に加工している。


子供室とワークスペースである。将来的に間仕切れるよう、鴨居と敷居を入れてある。
照明は高さを上下に調整できるものを使用している。


ワークスペースから広間を見下ろす。


主寝室は布団を干すためのベランダを設けている。
天井高は2.1mと押えてあるが、建具は天井いっぱいまでの高さとしているので、扉を引き込めば子供室まで空間が流れるようにつながり、低い印象はあまり感じない。

2011/03/07

日比津の家2


広間に半分開くかたちでキッチンを設けた。キッチンは天井高2.1mとして低く押さえ、上部は2階から使えるたっぷりとした小屋裏収納にしている。
下り壁に付いている2枚の板はエアコンの目隠し板である。ベッド用の金物を使って付けてあり、簡単に取外してエアコンのメンテナンスができるようになっている。



シンク台はステンレス・ヘアライン1.2mmでシンクと一体加工で作ってもらった。レンジ前の壁はイタリア製のテラゾータイル400角である。今は円高で国産タイルに比べて割安である。
ガスコンロの下は鍋用の引き出しを付け、その上部は鍋蓋置き場である。
その右の縦長の引き出しは調味料入れである。



広間同様デッキテラスに出る引き込みガラス框戸を設けている。小窓と同様、ロールスクリーンの生地を使った網戸も引き込まれている。
デッキテラスに出ると、駐車場への階段も近く、買い物やゴミ出しに便利である。
シンク台の反対側は配膳台と食器棚。一部が引き出しになっている。
右上の引き出し は炊飯器用で蒸気が逃げるようにしている。


シンク台の前に立つと家全体を見渡すことができる。



デッキテラスの床板、手摺り、戸袋の杉板は同じくフジイチの天竜杉を使用している。
これら雨掛かり部分には杉の赤身を無塗装で使用している。杉の赤身は耐久性があるといわれていて、桧より強いという人もいる。

戸袋につけたブラケット照明は船舶用の1号デッキライトを使用している。価格が安く、耐久性は建築用の照明器具に比べてはるかに高い。真鍮製で質感もあり、機能美があって昔から再三再度使用している。船舶照明はいろんなところで取り扱っているが、今回は現場に程近い松本船舶電機製作所から購入している。

2011/03/03

日比津の家2


広間は4.8m×5.1mで14.8帖ある。引渡し前に撮った写真なので家具が写っていないが、1500φのローテーブルを中心とした、床座の生活を想定している。


仕上げは、床は杉縁甲板張り、壁・天井はプラスターボードにペンキ塗りを基本としているが、すべて真っ白だと緊張感が出すぎてしまうので北面壁のみ杉縁甲板張りとしている。
杉縁甲板は天竜杉を使用している。「地球のたまご」で使って以来お付き合いしている浜松のフジイチに分離発注して支給している。
壁面収納の一部には小窓があり、玄関の様子がうかがえる。上部は子供室につながっていて手摺りはミシンやパソコンができるワークスペースの机になっている。


可動式の畳ユニットを大工さんに作ってもらった。季節に応じて五月人形を飾るなど床の間的にも使えるし、TVを観るときにちょっと寝転んだり、来客時のベッドにもなる。畳を持ち上げれば、内部は収納になっている。
また、床に座ったときに背もたれにできるよう、木枠は斜めにテーパーをつけた。


南面の開口部は木製の2本引きのガラス框戸で戸袋に引き込むとデッキテラスと一体につながる。
床から27cm上がっていてちょっと腰掛けられる。
内側には障子が入っていて、同じく壁に引き込むことができる。


小窓は内側にロールスクリーンの生地を使った網戸を設けた。内から外は見えるが、外から内はほとんど見えない。

2011/03/02

日比津の家2


アプローチは雨掛りを防ぐよう、建物を凹ませた大きめのポーチとしている。北側なのでこの部分の外壁はケイカル板目透貼で白く塗り明るくしている。


玄関扉は引戸とした。



郵便受けは大工さんに作ってもらった。


下駄箱の左には広間の様子がうかがえる小窓。その下は飾り棚と傘掛け。


玄関と階段ホールを仕切る建具は和紙貼りのアクリシートの框戸。


階段を3段上がると広間につながる。階段左はソーラーれんの立下りダクト。立下りダクトは紙のボイドチューブをカラシ色に塗ってある。

2011/03/01

日比津の家2


昨年10月に「日比津の家2」が完成した。施工は阿部建設である。2006年に完成した私の実家が「日比津の家1」で、いずれまた紹介したいと考えているが、その実家を見て設計の依頼があった。

日比津は名古屋市のなかでも古い街で、敷地の区画も大きく、瓦屋根の大きな民家が建ち並んでいる。この家の敷地も、親世帯の住む母屋が築100年ほどの古民家であり、立派な庭を持つ。その母屋と庭を挟んで南側の敷地の一角に建てる、子世帯のための小住宅の計画である。

この街並みの中で考えたことは、なるべく大きなおおらかな屋根をつくること。大きなおおらかな屋根を作ることを設計の出発点として、そのおおらかな屋根が内部の生活の空間をはぐくむプランニングを考えた。それはもちろんソーラーれんの集熱屋根としても有効に働いている。

このあたりの民家は木目プリントの鉄板張りの外壁がなぜか多い。それが色あせてきてコールタールを塗った黒い外壁の家も多い。私も子供のころ父親とコールタールを塗った記憶がある。そんな記憶から黒いガルバリウム鋼板の角波としたのは自然な選択であった。「日比津の家1」も同様の外壁だが、うちの実家の影響かどうかはわからないが、周辺で黒いガルバリウム鋼板の家が数件できてなんだかちょっと嬉しい。


このあたりは2000年の東海豪雨で大きな被害はなかったが、すぐ近くで大きな被害が出ていることもあり、誰もがその恐怖感を持っている。それで主空間は少し高床にしている。ここでは南と東が道路に接しているのと、駐車場をなるべく確保したいという要望から、少し浮いた大きなデッキテラスを作った。セキュリティの面から閉鎖的な家が多くなりつつある中で、この道路レベルより少し浮いたデッキテラスを作ることで、道行く人の視線を少しずらすことができて、なるべく開かれた家になることを意図している。


昨年中に植栽工事も完了。植栽は「日比津の家1」でもお世話になったえいろく庭の小出さんにお願いした。もともと敷地のレベルは道路より50cmほど高く、土留めとしてフトンカゴを利用することで側面も緑化している。以前、地球のたまごの現場を担当していたときに、プランタゴの田瀬さんのフトンカゴを利用した巧みなランドスケープの手法に大いに影響を受けた。今回は予算も規模も限られているので、既製品のフトンカゴを利用した簡易的な土留めを試みてみた。フトンカゴの側面にはテイカカズラを植えてある。今後の緑化の進捗が楽しみである。

2010/12/26

日比津の家2

2010年竣工
設計:徳田英和設計事務所
60坪の敷地に建つ、35坪の家