2014/01/14

「狛江の家 お別れ見学会」が開催されました

昨年末お亡くなりになったN設計室・永田さんに続いて、永田さんの名作「狛江の家1」の取り壊しが決まり、急遽先週末にお別れ見学会を開催いたしました。
「狛江の家1」は1977年竣工、永田さんが36歳のときの設計です。
たぶんこの家を見たい方というのはたくさんいらっしゃったと思うのですが、永田さんが生前見学会を開くときそうであったように、若い建築家に見てもらいたいとよく言われていたので、限定しての告知としましたことをお許しください。
1/11(土)、12(日)と2日間で140名ほどの方に見学していただきました。



白い外壁に白い屋根、室内の壁・天井はルナファザー、柱や建具も白く塗られ抽象化されたモダンな空間となっています。
土足での生活を前提に床材が中庭と同じトラバーチンで統一され、内と外が一体となった透明なワンルームの空間は今見ても新鮮な体験でした。


プランは中庭を囲むコの字型平面の平屋。中庭に向かって勾配が下がる片流れ屋根によるコートハウスとなっています。中庭側の開口部にはブラインドボックスが付いていますが、ブラインドを取付けた形跡はありませんでした。


 中庭からのパノラマ写真。クリックすると拡大します。


見学会はくつろいで見ていただこうと、ワインと軽い食事を用意し、暖炉に火を入れました。

これほどまでに素晴らしい家ですが、住まい手は数年前に亡くなられていて、一時期賃貸として利用されていたということですが、しばらく空き家になっていてその間に傷みが激しくなり、取り壊しが決まってしまったようです。
今回、充総合計画の椙山哲さんから連絡をいただき、このような貴重な見学会が最後に実現できたことを感謝いたします。

なお、狛江の家については下記の2冊に詳しく紹介されています。現在どちらも販売終了しておりますが、興味のある方は古本屋で探してみてください。
住宅建築別冊 住宅設計作法 ―永田昌民・N設計室の仕事―
住宅建築2007年4月号 特集 永田昌民のデザイン思想


徳田英和
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徳田英和設計事務所
171-0031東京都豊島区目白3-8-6吉村ギャラリー2F
TEL 03-3954-6161 / FAX 03-3565-6079
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